かなしいこと

事務所移転のような、嬉しいことがある一方、仕事ではなく個人的には、とてもかなしいことがある。
かなしいことは、あまりブログしたくないのだけど、これは書いてしまおうと思う。

わたしはパセリさんという黒猫と暮らしている。もう11年、一緒にいる。
甘やかして育ててしまったので、生意気で凶暴で臆病な猫になった。女の子なのに、いつも男の子に間違えられる。

パセリさんに腫瘍があるのがわかった。1ヶ月ぐらい前のことだ。
声がおかしい、元気がないということでペットクリニックへ連れて行って、腫瘍だと言われ、種類の確定のために2度検査をし、先週はCTを撮りに専門の病院にも行った。その日は冷たい雨が降ってて天を呪った。

結局、悪性の組織球系の腫瘍である可能性が高いこと、進行してしまっていることがわかったきりだ。「治療法」を知りたかったけど、組織球系の腫瘍は、猫ではあまり症例がないらしく、いろいろとはっきりしない。
わかっているのは、放射線や抗がん剤での治療はほとんど効果がないらしいということ、他の臓器に転移しやすいこと、手術するにしても対処的にしかできないこと、予後が悪いこと。

つまりパセリさんの腫瘍は治らないのだそうだ。
3ヶ月くらいでしょうかと医者は言った。

3ヶ月って、いつから数えて3ヶ月?

パセリさんは、まだ食欲があるし、階段も登り降りするし、机や棚に飛び乗っては外を見ている。
だけど、昨日はひどい咳をしてた。
今日は固いドライフードを食べるのが辛そうだった。

腫瘍は首のあたりにできているので、気道か食道を圧迫してしまうらしい。そのうち食べれなくなるのか、息ができなくなるのか。
それとも他に転移して、それより前に弱ってしまうのか。

以前、凶暴で生意気なパセリさんは、わたしが泣いていると猫パンチしながら怒ったものだが、今は、そばでカラダをくっつけて慰めてくれる。
わたしが落ち込んでいるのを、よく、心配そうに見ている。

Her own house