WWDC 2016へ行ってきた

WWDC 2016へ行ってきた!
今年も幸運なことに小川とふたりで参加することができた。発表内容についてはまたの機会にまわすとして、今日はそれ以外のことについて書いてみようと思う。

WWDC Keynote会場 Bill Graham Civic Auditorium

WWDCは、Appleが開催する年に1度のデベロッパーの祭典だ(語弊あり)。
できるだけ最新の何かを取り入れていち早くリリースを試みるFlaskにとって、1年で最もエキサイティングでアクティブな1週間である。

今年は、我々は、主に使ってみたい新機能に関連するセッションを見て、β版のOSや、サンプルコードを試しつつ、疑問が出たらすぐにラボ(Appleエンジニアと話せる場所)に質問しに行くという流れで参加してみた。我々は、毎年、まだドキュメントやFAQも揃わないうちに動くので、この期間中に疑問を解決しておくことができればその後がだいぶ楽になる、はず。

WWDC Keynote

コードに関する疑問出しなど難しいところは小川にお任せで、私は新しい機能のちょっとした謎や、今まで疑問に思っていたことなどをいろいろ質問してきた。
たとえば、iOS 10でHealthKitのSleep AnalysisにAwakeという状態が追加されたけど、それは起きているすべての時間を入れるものなのか、それとも睡眠の合間の短い覚醒時間を入れるものなのか、とか。そんな単純そうなことも、謎としてずっと残ってしまうことがあるので、直接質問できるのはありがたい(ちなみに正解は後者で、睡眠の合間の覚醒時間を把握するためのものだった)。

こういった参加の仕方をすると、毎日かなり忙しい。へとへとだ。時差ボケが抜けてからも毎日へとへとで、体力のなさを思い知った。
昨年は、会場以外でもいろいろ行動していた気がするが、今年、外で参加したイベントは、RelayConのみだ。

RelayCon、すばらしかった!
Relay FM主催のPodcast収録イベントで、大好きなPodcast、Connectedの3人がメインホスト、ゲストに Serenity CaldwellとJason Snell、さらに途中でJohn Siracusaが飛び入りしてRobot or Notが始まったり、最後にサプライズゲストでCGP Greyが登場するという豪華すぎるものだった。CGP Grey! 誰かに自慢したいけど、Cortexを聴いている知り合いがいない。しかもCortexの面白さを私はうまく説明することができない。とにかくおすすめ。YouTubeのほうが有名だろうし本業だろうけど、私はCortexが好きだ。

RelayCon会場では、我々が最も英語が喋れない人であることは確実だし、アジア人が見当たらない、女性もかなり少ない、という現場でかなり緊張してしまった。そもそもコミュニケーション能力が低いチキン問題も大きい。しかししかし、今回最も挨拶したかったFederico Viticciと話すことができた。
彼はConnectedのホストであると同時に、MacStoriesのファウンダー・編集長だ。

RelayCon

MacStoriesに我々のアプリ、FitPortの記事を書いてくれたことと、いつもIndie developerの味方でいてくれることについて、私がお礼を伝えると、彼は笑顔で、良いアプリを作ってくれてこちらこそありがとうと言ってくれた。感動した! また彼に書いてもらえるようなアプリを作りたい。

そして、RelayCon会場で、もうひとり、どうしても話したい人を発見した。尊敬するデベロッパーのDavid Smithだ!
話しかけるタイミングを狙ってしばらく眺めていた。かなりストーカーっぽかった自覚はある。見つけてすぐに話に行けば良いのに、自然に振る舞えないチキンな自分がつらすぎる。
でもちょっとした隙を見つけて話しかけた! アプリ使ってるし、Podcastも聞いてるし、ブログも読んでるし、とにかくファンだってこと、私たちもHealthKitのアプリ作ってるってことを伝えた。WWDCに参加してるのって聞かれて、Yesと答えたら、じゃあまた会場で、的なやりとりをして、そのときはそれだけだったけど、後日、本当にWWDC会場で再会できた。
水曜のセッションがすべて終わった後、Health系アプリやデバイスを作っているデベロッパが集まる場(Get Together)があって、そこに彼も来ていたのだ。そのときはもう少し長く話せた。私はまたも舞い上がってやや変なことを口走ってしまったが、毎度のことなので気にしないことにするよ。ちょっと変な日本人女性がいたな的に記憶されたとしても、忘れられるよりいいか的にポジティブに考える。小川もwatchOS 2でHealthKitを扱う苦しみを知っている人と話せて、しかもwatchOS 3ではそれが解決してると彼から聞いて嬉しそうだった。
(ようやくFitPortStandlandのApple Watch appが作れそうだ!)

WWDC期間中は、いろいろエキサイティングなことが起こる。発表内容に一喜一憂するのもそうだし、尊敬する人や有名な人にばったり会ったり、唐突にすごい人と話をする機会をもらったり、Appleの人と長めに話せたりして、そのたびワーっとアドレナリンが出て、またがんばってアプリを作るぞと決意する。

日本人参加者とセッションの合間に立ち話したり、ごはんに行ったりも楽しかった。WWDCや他のイベントで会ったアメリカの友人とも再会できた。みんなそれぞれ盛り上がりどころが違ったりするもの面白い。

WWDC Bash

今回、私は自分に圧倒的に足りないものを悟った。
体力!
英語力や、コミュニケーション能力ももちろん足りないのだが、そもそも、話しかけることができなければ、英語力どころの問題ではないし、挨拶程度ならカタコト英語でじゅうぶんだ。そして話しかけるには、勇気や勢いの類が必要で、それらの大元としても、体力が必要なのである。
体力といえばワークアウト! ワークアウトといえば愛するHealthKitとApple Watchー。
そんなわけで、体力がつくようなアプリを作ろうかと思っている。iOS 10とwatchOS 3に向けて。フタを開けてみたら全然違うものができあがってる可能性も高いけど、今のところはそんな感じで考え中。
今年の夏もがんばります!